思い出ドキュメント … 当時の「お気楽日記」より転載
札幌芸術劇場 北海道JAZZ DANCE協会公演
『sympathy 〜共鳴〜』 @2007年2月17日(土)・18日(日)



★07年2月18日(日) お願い!“変身”よ、解けないで!

いよいよ千秋楽の日を迎えました。じつは昨夜、初日を終えたあと、さっさと帰って早く寝ればよかったものを、つい足がふらふらと、お気に入りのお店『BAR CHEERIO』へと傾いてしまい、久し振りにショートカクテルなんぞ頂いたところ、これが疲れた身体にさすがに効きまして、帰宅後は死んだように爆睡。

で、そのままひたすら熟睡し続け、今朝はかなり怪しい時間に起床。どうにか遅刻だけはせずに楽屋入りすることはできましたが、舞姫がいちばん遅くの到着になってしまったようです。普段、この類の公演の際に舞姫が、いつも比較的早目に楽屋入りすることを知っていた先生達やチームメイト達は「○○(←舞姫の苗字です)さん、どーしたんだろうね?」と心配していたのだそうで、少々お恥ずかしい次第でありました。(^^;)

なにはともあれ、さっそく舞台メイク&髪型作りに取り掛かったのですが、その前に、上半身のみ先に衣装を着込みます。きのうの初日では、ゲネプロ(ゲネラールプローベ“Generalprobe”の略。本番と同じ舞台を使用し、舞台進行・照明・音響など本番と同様にし、出演者も本番と同じように衣装を着用し舞台メイクを施し、客席に観客がいるものと想定し、すべて本番とまったく同じ条件で通し稽古を行うこと)を経て本番という進行の都合上、事前に衣装を着用するという工程ができず、このタートルネック型の衣装の着脱に、えらい気を遣いましたが、きょうはこれからすぐ本番なので大丈夫というわけで、事前に衣装に首を通してから、心置きなく舞台メイク&髪型作りに専念。

幸い、舞姫の出番は第二部に入ってからだったので、不覚にも最終番手での楽屋入りだったにもかかわらず、メイクやストレッチなど、落ち着いて諸々の準備を進めることができました。昨夜の初日で心残りとなった女性ダンサー同士ペアで踊る箇所を中心に、諸々の振付や段取りも、廊下の空いているスペースを使って、一通り確認すると、あとは楽屋で気持ちを静めながら、ひたすら自分の出番が来るのを待ちます。

舞台には“魔物”が棲んでいるものです。勿論、きのうの初日でも自分の可能な限り精一杯は尽くしたつもりではいます。ただ、それでもゲネプロの際は、まだ何かを探りながら自分の役目を務めているような感じはしましたし、本番のときは一瞬の気の緩みから、この魔物の襲撃を食らい、終盤のペア振付で“変身”が解けて、あえなく撃沈(爆)。きょうの千秋楽のこの舞台が、最後のチャンスです。これまで稽古を共にしてきたM先生やチームメイト達のためにも、そして観客のみなさんに楽しんで頂くためにも、無事に自分の役目を務めたい…その思いだけが、小心者でメンタルの弱い舞姫を支えていました。やがて、M先生作品の上演の時刻が近づいてきます。舞台袖で待機しながら、身体が震えているのが自分でも判りました。舞台に立つことに、こんなにも恐怖を感じたのは、ほんとうに久し振りのことです。お願い!“変身”よ、解けないで!…ダンスの神様に無事を祈りながら、意を決して舞台へと向かいます。

照明の光が射す舞台空間に一歩足を踏み入れると、無理なく“変身”モードに気持ちを切り替えることができました。先達ての全体稽古の際に変更が加えられて以来ずっと最後まで不安だった場面を含む前半戦を、どうにか無難(あくまで自分的には…ですが)にこなし、いちど舞台袖に捌けると、このまま“変身”した状態を持続できるよう気持ちを整えながら、神様に無事を祈り続けます。「大丈夫よ、頑張ろう!」そばにいたチームメイトが、舞姫に声を掛けてくれます。その言葉に励まされ、後半戦に向けて再び舞台へと臨みます。祈りが通じたのか、きのうの初日で撃沈したペア振付を含む後半以降も、幸い大きな失態をやらかすことはなく、そのまま突っ切るようにしてM先生作品の上演は終了。今回この劇場に入って以降、自分としても初めて、気持ちよく“トリップ”(Trip:麻薬などの向精神性薬物を使うことで、妄想・幻覚に陥るなど、精神状態が普通ではなくなること)できたような気がしました。

小心者の舞姫、これで精神状態がすっかりよれよれになってしまいましたが(殴)、ここで放心状態と化している場合では、ありません。楽屋へ戻るとすぐに衣装を着替え、フィナーレに備え再び舞台袖へ。きょうは、このフィナーレにて客演ダンサーさん達による演舞が行われた際も、すっかり観客モードと化して楽しんでしまい、じつに気持ちよく時間を過ごすことができました。(^^)

さて、終演後は舞台メイクを落とす余裕もないまま、急いで身支度を済ませ、打ち上げ会場である某ホテルの宴会場へと向かいます。この打ち上げの際に舞姫は、M先生をはじめ、この公演でお世話になった他スタジオの先生達に、お礼の挨拶をして廻りました。稽古中にはなかなか言う機会のなかった感謝の気持ちを、どうしても伝えたかったわけです。

普段、自分の所属するスタジオの垣根で過ごす我々は、他スタジオのダンサーさん達とご一緒する機会が意外と少ないのですが、今回の公演では舞姫も、多くのことを学び、価値のある時間を過ごすことができたと思います。特にM先生の素敵な魅力に満ちた語録の数々には、舞姫も「お気楽日記」の更新に事欠かず、とても重宝しました。正月明け早々に稽古に入って以来、きょうの千秋楽を迎えるまで、素敵なM先生の魅力に心を奪われ、懸命に駆け抜けてきた感じがします。不器用で至らない舞姫を、きょうまで支え続けてくれたM先生とチームメイト達に、言葉では表現し尽くせないほどの感謝の気持ちで、いっぱいです。素敵な時間を、ありがとう…ほんとうに、ありがとう!


★07年2月17日(土) 初日でございます。♪

本日は、初日でございます。昨夜は、日記の更新で夜更かししてしまったにもかかわらず、今朝は気持ち良く起床することができました。きょうは長丁場です。劇場内に、ほぼ丸一日缶詰状態になることが判っていたので、途中でコンビニに立ち寄り、食事や飲み物などを買い込んでから、劇場へと向かいます。

楽屋入りし、取り合えずお稽古着に着替えると、既に自宅を出掛ける時点で衣服の下に装着済みだったボディファンデーション(Body foundation:フィットネス用の下着。舞台衣装を着用する際のインナーとしても多用される)の胸の部分に、舞姫の重要な“変身アイテム”のうちのひとつである“胸パッド”を詰め込み、偽物の巨乳(爆)を作ります。そのあと、諸々の舞台メイク用具を卓上に出して、自分の“すっぴん顔”をキャンバスに、舞台メイクに取り掛かります。

そうこうしているうちに、出演者全員参加によるフィナーレの稽古の始まる時刻が近づいてきました。「みなさん、舞台に集合してください」との館内放送が、楽屋にも聞こえてきます。舞姫は、まだ舞台メイクの途中でしたが、取り合えずチームメイト達と一緒に楽屋を出て、舞台袖へと向かいます。先達ての全体稽古の際に、時間に余裕のないまま慌ただしく振付や段取りを覚えたこのフィナーレですが、さらに変更が少々加えられました。変更事項を慎重に確認しながら、稽古が進められていきます。

フィナーレの稽古が終わると、このあとすぐに始まるゲネプロに備え、準備に取り掛かります。舞姫は、途中だった舞台メイクの続きを済ませると、ストレッチなどをしながら、楽屋に設置されるモニターでゲネプロの様子を鑑賞したのですが、やはりナマで観る舞台と違って、モニター画面を通しての鑑賞は正直言って、いまいち迫力に欠けますね。H先生達の出演するS之助先生の作品や、ウチのスタジオの子供達も出演するジュニア作品、客演でお招きする道外ダンサーさん達の作品なども、ぜひ客席で鑑賞したかったのですが、今回の公演では、一般のお客さんにもゲネプロを公開する都合上、我々出演者は客席で観ることができないので、まぁ仕方がありません。

やがて舞姫の出演するM先生作品の始まる時刻が近づき、チームメイト達が衣装に着替え始めました。舞姫も、舞台メイクや髪型に影響が出ないよう、そして全身黒一色なので自分の舞台メイクを付着させて汚してしまわぬよう、タートルネック型の衣装を慎重に身につけます。準備が整うと、出番が来るまで舞台袖で待機。

ゲネプロというのは、本番と同じ条件で通し稽古を行うことで、普段の稽古場とは違う舞台上での感覚を確かめることが大きな目的なので、ゲネの段階で必要以上に身体に力を入れ過ぎてもアレなのですが、そうは言っても一般のお客さんにも鑑賞して頂く手前、いい加減なことはできないわけで、やはり妙に緊張してしまいました。幸い、大きな失敗はなかったのですが、なんだか雲の上で踊っているような、ふわふわした気持ちのまま、ゲネは終了。

ゲネプロ終了後は、本番まで楽屋で待機。そろそろ小腹が空いてきたので、コンビニで買ったサンドイッチなどを食べて、しばし休憩。やがて開演の時刻となり、トップバッターであるH先生ほか数名のチームメイトが、ゴスロリ風の衣装に着替えて楽屋を出るのを「頑張って!」と言って見送ります。それ以降も、2番手である客演のヒップホップの先生の作品に出演のチームメイト達が後を追うように楽屋を出て行き、出番を終えたH先生達が楽屋へ戻って来るのと入れ替わるように、ジュニア作品に出演の子供ダンサー達が楽屋を出て行き…てな具合に楽屋は常に慌ただしくダンサー達が出入りを繰り返します。第二部に入り、M先生作品の上演時刻が近づくと、舞姫も再び衣装に着替え、H先生&K先生&E先生に「頑張って!」と見送られ、楽屋を出ます。

舞台袖で気持ちを整えながら待機し、精一杯を尽くすことができるよう願います。やがて前の作品の上演が終わり、M先生作品の音楽が流れ始めると、チームメイト達と一緒に舞台へ。途中まではなんとか無難にこなしたのですが、かなり緊張してしまいました。終盤に入り、女性ダンサー同士ペアで踊る振付があるのですが、これが済めば終わるという安堵感から、つい気の緩みが出てしまったのか、方向感覚を一瞬見失って、ずぼっ!と振付が抜けてしまいました(汗)。あ〜ぁ、やってもうた。時間にして、ほんの数秒の出来事だったとは思いますが、このわずかな瞬間に舞姫の“変身”が解けてしまったことは言うまでもないわけで、楽屋に戻ったあとは、ペア振付で舞姫と組んでくれたパートナーである某友達に「ごめんね〜!」と、ひたすら平謝り。

そんなわけで、ちょっと消沈気味と化してしまった舞姫ですが、このあとすぐフィナーレなので、気を取り直して衣装を着替え、再び舞台袖へと向かいます。幸い、フィナーレの振付や段取りは、なんとか間違えずにこなすことができたのですが、本来なら楽しい筈のフィナーレも、M先生の作品での失態が響いてか、どことなく素直に楽しむことのできずにいる自分を感じてしまいました。(>_<)

勿論、ゲネプロも本番も、観客のみなさんに楽しんで頂けるよう、可能な限りを尽くしたつもりではいますが、やはり己のメンタル面での弱さが出てしまったことを痛感した、ちょっとほろ苦い一日ではありました。あしたは、千秋楽です。素敵な一日となりますよう、ダンスの神様にお祈りしたいと思います。


★07年2月16日(金) きょうから劇場入り。♪

いよいよ、あした本番を迎えます。きょうから舞姫も劇場入りです。

平日の夜から劇場入りという場合に、なにがいちばん困るかっていうと、衣装やシューズ・舞台メイク用具など諸々のアイテムを詰め込んで、恐ろしいくらい巨大化したバッグを持って、職場へ出勤しなければならないことですよっ。なにせ夜逃げでもするような大荷物ですからね、ここまで尋常でない大きさだと、ウチの職場の狭いロッカーのなかには、どーやっても入りぁしません(爆)。仕方ないので、先輩や同僚に事情を説明して、ロッカールームの片隅に荷物を置かせて頂くことに…。

さて、仕事を終えると、巨大な荷物を持って職場を出た舞姫でしたが、舞姫の出演するM先生の作品の稽古が始まるまでには、まだ少々時間があります。このまま職場から劇場へ直行すると、えらい早く着きすぎて、楽屋で時間を持て余してしまいそうだったのですが、かと言ってこんな大荷物を抱えたままで、時間をつぶして街をうろうろしていたのでは、かえって疲れそうな気がしたので、取り合えず劇場の近所にある某ホテル内のカフェに立ち寄り、ちょっと休憩。熱いコーヒーなんぞすすりながら、ほぇぇぇぇ〜っとしていると、すっかりくつろいでしまい、腰を上げるのが億劫になってしまいそうだったのですが、いかん!こんなことをしている場合ではない。コーヒーを飲み終えると、重たい腰を上げてカフェを出て、劇場へと向かいます。

劇場に着くと、廊下の掲示板に貼り出される割当表を確認して、楽屋へ入ります。なかなかきれいな楽屋で、パンチカーペット敷きなので、床の上でストレッチをしても身体を冷やす心配はなさそうです。きょうの稽古は、大人ダンサーの出演する作品だけだったので、楽屋も広々と使わせて頂きましたが、あしたからはここへジュニア作品に出演の子供達も合流するので、賑やかになりそうです。

先発のS之助先生振付による作品に出演するH先生ほか数名のチームメイト達が、衣装に着替えて楽屋を出て行くのを見送り、舞台での稽古の様子が映し出されるモニターを観ながらストレッチをしていると、舞姫と同じM先生作品に出演する若いチームメイト達も、ぽつりぽつりと楽屋へ到着してきました。やがてM先生作品の稽古の時刻が近づき、舞姫も衣装に着替え、チームメイト達と一緒に楽屋を出ます。

舞台袖に入ると、先達てM先生からもお話があった通り、やはり袖幕は飛ばされた状態になっておりましたが、複数作品に出演するダンサーが舞台袖で衣装の早替えをする都合上、舞台袖の数ヵ所に衝立が設置されていたので、我々が舞台袖で過ごす様子が客席から“丸見え”というほどの状態にはならないみたいで、舞姫も少々安心しました。ただ、やはり袖幕がないぶん、視覚的にも舞台は広く感じます。

まずは舞台上での“場当たり”から。M先生の指示に従いながら、それぞれの場面でのダンサー各自の位置や移動経路、出捌けなどの確認をしていきますが、やはり袖幕がないので、横の位置がつかみにくいです。舞台袖に設置される照明器具など、どうにか対象になるブツを捜し、自分の位置を理解していきます。場当たりが一通り終わると、いちど音楽に合わせて通し、きょうの稽古は終了。あしたは、まず午前中にフィナーレの稽古を行ったあと、午後からゲネプロに入り、そのあと夜から本番の予定です。

で、通常であれば我々出演ダンサーも、自分の出番に影響を及ぼさない範囲で、このゲネプロを鑑賞することが可能なので、舞姫もなるべく時間を作って、ゲネプロの際に他作品を客席で観させて頂くつもりで楽しみにしていたのですが、今回の公演では、このゲネプロも一般のお客さんのために公開することになってしまったので(補足:前評判の高かったこの公演では、あっという間に前売チケットが完売状態と化してしまったため、チケットを入手できなかった方々のために、ゲネプロが有料で一般公開されました)、あいにく我々出演者は客席でゲネを観ることができません。このゲネを観ることを楽しみにしていた舞姫にとっては、少々淋しい次第ではありますが、まぁ仕方がありません。楽屋に設置されるモニターで、鑑賞を楽しみたいと思います。

M先生作品の稽古を終えて、チームメイト達と一緒に楽屋に戻った舞姫ですが、きょうから楽屋に荷物を置かせて頂いてもOKとのことだったので、衣装やシューズ・メイク用具など、諸々の舞台アイテムはそのまま楽屋に置いといて、財布や携帯電話など必要最低限なものだけ持って、きょうは帰宅しました。

ついに我々は、あした初日を迎えます。ちなみに今回の公演で使わせて頂くこの劇場、舞姫が立つのは、'04年に上演の某協会公演(思い出ドキュメントは、こちら)以来、約3年振り。わくわくどきどきの素敵な舞台になることを祈って、今夜は就寝したいと思います。では、おやすみなさい…。(-_-)zzz





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