思い出ドキュメント … 当時の「お気楽日記」より転載および加筆修正
道新スポーツ主催 『第27回 JAZZ DANCE NOW ‘08』 @2008年7月6日(日)


★08年7月6日(日) 花は桜、君は美し。♪

本番の日を迎えました。きのうは、うかつにも目覚まし時計を止めて、ふたたび布団のなかへ潜り込んでしまった舞姫でしたが、今朝はそんなわけにもいかないので、もぞもぞと尺取虫の如く布団から這い出て、出掛ける仕度を済ませ、劇場へと向かいました。

通常、本番当日に楽屋入りして最初にすることはといえば、舞台メイクな場合が多い舞姫ですが、きょう楽屋に到着した舞姫が、すっぴん顔のまま最初に取り掛かったのは、ストレッチ。まぁ、こんな早い時間にアップさせたところで、本番の舞台に立つ頃には、身体が冷めてしまうかとも思ったのですが、これから終演まで詰め詰め状態の予定を次々と消化していかなくてはならないことを考えると、落ち着いてアップする機会もなかなか作れないんじゃないかと思って、なにもせずに舞台に立つよりはまだマシというわけで、早いうちにアップに取り掛かった次第でした。

大切な舞台メイクも後回しにし、やおら舞姫がアップを始めたのには、もうひとつ理由がありました。今回、ウチのスタジオが第2部の“大人の部”で上演する作品のなかで、我々は“花”の役を演じるため、顔にも独創的なメイクを施すわけですが、この“花”メイクにすぐに取り掛かれない事情が、舞姫にはあったわけです。

じつは、第1部の“子供の部”オープニングの冒頭の場面に、舞姫は数名のチームメイトと一緒に少々出演することになっていたわけですが、演じる役割は“普通の人”(ちなみに、その日に着用してきた“私服”を衣装として使ってください…という指示でした)。まぁ出番はほんの少しで、照明も殆ど入らない暗闇の場面なので、ぶっちゃけメイクしなくても素顔のままで構わない感じだったのですが、いささか特殊な“花”メイクではまずかろうということになって、致し方なく、午前中のオープニング&フィナーレの稽古を経て、午後から行われたゲネプロ(ゲネラールプローベ“Generalprobe”の略。本番と同じ舞台を使用し、舞台進行・照明・音響など本番と同様にし、出演者も本番と同じ衣装を着用し舞台メイクを施し、客席に観客がいるものと想定し、すべて本番とまったく同じ条件で通し稽古を行うこと)で、この第1部オープニング冒頭の場面を終えるまで、舞姫はノーメイクのまま過ごすことに。

その後、楽屋に戻って、やっと“花”メイクに取り掛かった舞姫でしたが、第2部オープニングまでに間に合わすためには、悠長に試行錯誤しながらメイクを施しているような余裕はありません。先にメイクに取り掛かっていたチームメイト達の顔を参考にしながら、先生達からおしえてもらっていた指示や要領を思い出しつつ、どうにかメイクを済ませて舞台袖へ。第2部オープニングを経て、ウチのスタジオ作品の上演を終え、ふたたびチームメイト達と一緒に楽屋へと戻った舞姫でしたが、この特殊な“花”メイクのままフィナーレに出るわけにもいかず、それまでにいちど落として普通のメイクに戻さなきゃならんわけですよ。あ〜も〜忙しい!

こうして、第1部オープニング→第2部のウチのスタジオ作品→フィナーレと、計3回メイクを変えるという工程を、ゲネプロ&本番と2度繰り返すこととなり、無論そのつどメイクだけでなく、第1部の私服→ウチのスタジオ作品用→フィナーレ用と、衣装も同じ回数だけ取り替える羽目になり、当然そのつど楽屋と舞台との間を往復するわけで、この慌ただしさのなかで結局、アップをする時間など殆ど取れず、合間をみて楽屋や舞台袖などでこまめにアップするしかないといった状況だったので、朝一でストレッチを済ませておいたのは、不幸中の幸いでした。

ほんとうはアップに限らず、振付の確認がてら自主稽古したりとか、小心者なんで役に入り込むために気持ちを落ち着かせたりとか、いろいろやりたいことあったんですけどね、この慌ただしさで、とてもそれどころではなく、メイク&衣装替えだけで、いっぱいいっぱいという状況でした。(^^;)

勿論、本番では観客のみなさんに楽しんで観て頂くために、精一杯を尽くしたつもりでしたし、大人の作品にもお手伝い参加してくれたジュニアクラスの元気な子供ダンサー達にも助けられ、舞姫も本番では楽しんで舞台を務めることができましたが、ちょっと本音を言えば、もう少し専念できるような状況で本番の舞台に臨みたかったですね。ただ、舞台にこの類の慌ただしさは憑物ですし、それをこなしていくことも、舞台人に必要な能力なのでしょう。

本番直前、第1部の“子供の部”オープニングにて小道具として使用された“生花”が、さりげなく舞台袖に置かれているのを発見しまして、この生花を取り囲むように我々は本番前恒例の“円陣”を組んで、気合いを入れました。「“花”になりましょう!」…振付を手掛けたK先生の声とともに、みんなで精神を集中させ、本番の舞台へと臨みます。

ちなみに、第1部にて上演のウチのスタジオの子供達が出演する作品と、舞姫が出演した第2部の“大人の部”にて上演の大人ダンサー達が中心となった作品とは、微妙につながっていて、K先生曰く第2部のスタジオ作品にて我々大人ダンサー達が演じるのは、抽象的な“花”のような存在ではなく、あの植物の“花”そのもので、第1部と同じ衣装を着用したまま作品の中盤で登場する子供ダンサー達は、あくまで“人間”の子供を演じているのだそうです。だとしたら、今回の公演におけるほんとうの意味でのメイン作品は、類稀な魅力と未知数のパワーを持つ子供達が出演した第1部の作品であり、第2部で我々が出演した作品は、もしかすると単なる“スピンオフ”にすぎないのかもしれません。

第1部のオープニング&フィナーレには、多量の花々を飾った巨大な塔(内輪で“フラワータワー”と呼ばれていました)が、装置として登場します。舞姫とチームメイト達が、第2部の大人作品にて演じるのは、このフラワータワーを構成するたくさんの花々のひとつひとつが、“擬人化”したような存在なのかもしれない…生花を取り囲んで円陣を組みながら、ふとそんなことを舞姫は思いました。あのフラワータワーに咲く花は…己の分身です。

花は桜、君は美し。♪ − おそらく初めて演じるであろう、“花”という特殊な役、元気な子供ダンサー達との共演、そして慌ただしく過ごした本番の日…とにかく、さまざまなことを経験させて頂き、舞姫にとって、いろいろと学ぶことの多かった公演でした。スタジオ作品の終盤にて、桜の木と化した我々大人ダンサー達の周囲で、無邪気に遊ぶ子供ダンサー達の、きらきらとした笑顔が、舞姫は忘れられません。♪


★08年7月5日(土) 独創的な“花”メイク。♪

本番前日となりました。きょうから、舞姫もチームメイト達と一緒に劇場入りです。きょうは実際の舞台を使って、各スタジオの上演作品の“場当たり”&通し稽古が行われました。

例年、土日に分けて2回上演が行われてきたこの公演ですが、今回はちょっと淋しいことに日曜日の1回公演のみです。まぁ土曜から初日だと、平日である金曜日の夜あたりから劇場入りという場合もあったりして、そういうときは舞姫も当然、衣装やメイク用具など諸々のグッズを詰め込んだ巨大なバッグを持参して職場へ出勤する羽目になり、それで昨年(「思い出ドキュメント」は、こちら)も、狭いロッカーに入らないバッグを事務所の片隅になんぞ置かせてもらったりしたわけですが、今年は劇場入りが土曜なぶん、きのうは夜逃げに行くような大荷物で出勤せずに済み、その点では楽をさせて頂きました。

ウチのスタジオの楽屋入りは夕刻まででもOKだったので、きょう午前中はスタジオへ土曜の朝恒例のバラードクラスのレッスンを受けに行くつもりで、昨夜から準備も整えてあったのですが、うかつにも今朝は鳴った目覚まし時計をパーン!と止めて、また寝てしまいました(爆)。本番直前だからこそ、公演の稽古に捕らわれない“普通のレッスン”も受けたかったんですけどね、低血圧な故に布団のなかから這い出ることができず、本番に備えてゆっくり休むことを選択してしまいました。(^^;)

で、バラードのレッスンを自主休講したぶん、時間に余裕ができたので、日中のうちに自宅で洗濯大会を開催し(本番当日、疲れて帰宅したあと洗濯する余裕などないことを考えると、ここで少しでも洗濯を進めておかないと、週明けには恐ろしい量の洗濯物に埋もれる羽目に…汗)、その後はちょっと早目に自宅を出掛け、御用達の理髪店に立ち寄り、本番前恒例のレディースシェービングを済ませてから、劇場へと向かいました。

舞姫が楽屋に到着すると、先に来ていた数名のチームメイト達が、鏡に向かってメイクに奮闘中でした。いえ、きょうの時点では舞台メイクまでの必要はなかったのですが、じつはK先生&H先生から、メイクの実験をしてみたいので、余裕のある人は、ぜひ試してほしい…と言われておりました。公演のテーマが“花”なので、ウチのスタジオでも“花”を題材にした作品を上演するわけなのですが、なにせ我々が演じるのは、人間ではなく“花”の役です。それで先生達も、いつもの舞台メイクとはちょっと違う、一風変わった独創的なものを思案している様子です。

舞姫は…どうしようかなぁとも思ったのですが、稽古が終わったあと帰る前にメイクを落として普通の顔に戻さなきゃならんことを考えると、面倒くさくなってしまっったので(汗)、きょうのところは取り合えず舞台メイクはナシで済ますことに。そのぶん、舞台メイクを試みたチームメイト達の顔をしげしげと観察し、あしたの本番のための参考とさせて頂きました。

そうこうしているうちに、ウチのスタジオの稽古の時刻が近づいてきたので、舞姫も衣装に着替えチームメイト達と一緒に楽屋を出発。舞台上では、前のスタジオさんの白熱した通し稽古が展開されているところで、舞姫とチームメイト達は、舞台袖でこの様子を見学しつつ、ストレッチなどしながら待機。

やがて、ウチのスタジオの稽古の時刻となり、稽古を終えて舞台上を去っていく他スタジオのダンサーさん達と入れ替わるように、チームメイト全員が舞台中央に集まると、技術スタッフさん達に「よろしくお願いしまーす!」と挨拶。さっそく、舞台上の各所に散らばって、K先生の指示のもと“場当たり”に取り掛かり、それぞれの位置関係や移動経路などを確認。

“場当たり”を終えると、実際に音楽をかけて通し稽古。楽屋で独創的な舞台メイクを試みるチームメイト達の様子を、つい興味津々に観察すること熱中してしまった舞姫は、うかつにもあまり丁寧なアップができないまま舞台に立ったため(殴)、きょうは動き的にはちょっと重たかったですが、幸い大きなアクシデントに見舞われることもなく、取り合えずは無事に稽古を終えることができました。

舞台での稽古を終えて楽屋へ戻ると、スタジオ代表者であるT先生から、少々“だめ出し”を頂いたあと、きょうは解散。例によって、衣装やメイク用具など諸々のブツはそのまま楽屋に置かせてもらってOKとのことだったので、財布や携帯電話など必要最低限のものだけ持ち帰ることに。楽屋を出たあと舞姫は、客席後方で他スタジオさんの通し稽古を少々見学させて頂いてから、家路へと向かった次第でした。

さて、あしたは午前中にオープニング&フィナーレの稽古が行われ、午後からのゲネプロを経たあと、いよいよ夕刻から本番の予定です。あしたは勿論、舞姫も己の顔に、“花”メイクを施して舞台に立ちます。どんな舞台になるんだろう?…舞姫自身も、すごい楽しみです。♪





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