思い出ドキュメント … 当時の「お気楽日記」より転載
道新スポーツ主催 『第26回 JAZZ DANCE NOW ‘07』 @2007年7月7日(土)・8日(日)


★07年7月8日(日) てめえの人生、てめえで咲かす!

いよいよ千秋楽を迎えました。

劇場入りの話の際にも触れましたが、今回のウチのスタジオの楽屋は、よりによって施設の4階で、しかもエレベーターが無く階段を使わなければならない場所にあって、これ高齢ダンサーの舞姫には、かなりつらいです。なにせ普段から、階段とエレベーターがあれば迷わず後者を選ぶような怠け者ですからね(爆)、ましてきのうの初日では、フィナーレの稽古→ゲネプロ→本番へと進む過程において、この階段の昇り降りを何度となく繰り返す羽目になり、これがさすがに効いたみたいで、今朝から舞姫は両脚パンパン状態っすよ(泣)。けど、まぁ、あと一日の辛抱だから、我慢しましょう。

その階段を、ひーふー言いながら昇って楽屋入りすると、きのうと同様、さっそく“花魁”と化すための髪型作り&舞台メイクに取り掛かり、それが済むとストレッチなどしながら、気持ちを整えつつ自分の出番を待ちます。

さて、“映画”がテーマとなった今回の公演では、それぞれの参加スタジオで、映画に基づいた舞台作品を披露するわけですが、他スタジオさんも、なかなか興味深い映画作品を取り上げているようです。各作品で使用される音楽が、モニターを通して、舞姫がチームメイト達と一緒に待機する楽屋にまで聴こえてきます。

そういえば『赤い靴』は、舞姫も以前レンタル店で借りて、自宅で鑑賞したっけ(舞姫のレヴューは、こちら)。『オペラ座の怪人』は、すっかり舞姫もツボにはまって、3度も劇場へ足を運んで鑑賞した(舞姫のレヴューは、こちら)。数年前のスタジオ発表会でも使用した『ムーランルージュ』の映画音楽が聴こえてくると、チームメイト達からも「懐かしいね〜♪」という声が飛び交います。

さまざまな映画音楽を聴きながら、楽屋で待機する舞姫も、色々と思いを巡らせるうちに、いよいよウチのスタジオの上演時刻が近づいてきました。H先生が、チームメイト達一人一人のメイクを確認して廻ります。そして我々も衣装に着替え、鏡の前で己の姿を確認し、“花魁”へと変身するために気持ちを高めていきます。やがて準備が整い、チームメイト達と一緒に楽屋を出て舞台袖に辿り着くと、まず恒例の“円陣”。「寝ているお客さんを叩き起こすゾ〜!」と、みんなで気合を入れて、いざ本番の舞台へと出陣。

ちなみに、ウチのスタジオの作品は、全員“暗転・板付き”。前のスタジオさんの作品の上演が終わって、舞台上の照明が落とされると、我々は舞台袖から出てきて、暗いなか(実際は真っ暗闇というわけではなく、“暗転明かり”といって、舞台上の出演者が位置確認を可能な程度の、かすかな照明は入れられてはいます)で舞台上の所定の位置について、音楽が聴こえてくるのを待ちます。

「あの桜は、咲くことを諦めちまった。だから、本当に咲けなくなっちまった…」映画『さくらん』での、劇中の土屋アンナちゃんの台詞が聴こえるなか、自分が操作する装置のそばについて待機する舞姫の胸の鼓動も、次第に高まっていくのを感じます。やがて、最初の音楽が流れてきて、作品は本格的に機動します。

持久力に欠け、スタジオでは通し稽古のたびに、ぜーはー息を切らせていた舞姫ですが、本番の舞台というのは意外と短く感じられるもので、夢中で駆け抜け、気づいたときには既に後半部に突入していました。「てめえの人生、てめえで咲かす!」アンナちゃんの決め台詞が耳に響く。そういえば、稽古中もH先生が「自分の踊りは、自分で咲かせてください!」と檄を飛ばしていたことを、ふと思い出します。そして最後に、ふたたび舞姫が装置を操作するなか、客席からの拍手が聞こえてきて、我々17名の“花魁道中”は静かに幕を閉じました。

舞姫は、自分の踊りを自分で咲かせることができたのだろうか?…己の至らなさから、所々で悔いの残る箇所はあったけど、取り合えず精一杯を尽くすことのできた達成感&爽快感は、ありました。H先生の巧みな「手練手管」(てれんでくだ:巧みな話術や所作を駆使して相手を操り、自分の思惑通りの行動を取らせる技法)に導かれるように、懸命に稽古をこなし、ここまで辿り着くことができたような気がします。

「みんな、おつかれさま」楽屋へ戻ると、スタジオ代表者であるT先生が我々を笑顔で迎えてくれました。その後は、楽屋の片付けを済ませ、チームメイト達と一緒に打ち上げで楽しい時間を過ごし、舞姫もいい気分で家路へと向かった次第でした。

余談ですが、今回の公演で多くのスタジオさんが、“洋画”を題材とした舞台作品を披露するなか、ウチのスタジオが取り上げた『さくらん』は、今回の出品作でも数少ない“邦画”で、しかも江戸の遊郭を舞台とした純和風の作品だった故に、異色の作品だったのだそうで、さっそく舞姫の耳にも人づてに、いつものウチのスタジオの作品とはちょっと雰囲気違うよね〜…みたいな感想が、ちらほら聞こえてきておりました。それだけ今回の公演では異彩を放つ作品だったのかもしれないですが、舞姫的には、大好きな椎名林檎さんの音楽を使用し、稽古のときから本番に至るまで、じつに気持ち良く踊ることのできた作品ではありました。素敵な作品を作ってくれたH先生と、一緒に踊ってくれたチームメイト達に、感謝。♪


★06年7月7日(土) 折れた“櫛”の代償とは?!

初日を迎えました。今回の公演は、“映画”がテーマ。ネタばれになっちゃってもアレだったんで、稽古期間中はサイトのなかでも伏せてきたんですが、ウチのスタジオで題材として取り上げた映画作品は、『さくらん』(舞姫のレヴューは、こちら)。華やかな遊郭に生きる“花魁”(おいらん)の世界を、ダンス作品で表現します。

まぁ舞姫も、こんな年齢にもなって(爆)、花魁の役を演じる羽目になろうとは、思ってもみなかったわけですが、今回この作品を手掛けるにあたって、振付担当のH先生から与えられた重要な指示のうちのひとつが“髪型”。厳密な指定まではなく、各自で自由に作ってもらって構わなかったのですが、髪を持ち上げてアップにするなりして、とにかく“うなじ”だけは見える状態にして欲しい…とのことでした。

この髪型の指定に困ったのは、舞姫です。若いチームメイト達は、このH先生からの指定を逆に楽しむかの如く、各自で趣向を凝らした髪型を器用に作っておりましたが、横着者で大儀を絵に描いたような舞姫は、普段から髪型には殆ど細工らしいことを施すことがなく、舞台のときも部分的に束ねたりして少々アクセントを付ける程度が関の山で、昨夜の稽古の際は取り合えず、ツインテールにして誤魔化しまして、本番もポニーテールにでもして済まそう…などと安易に考えていたところ、H先生から「○○(←舞姫の苗字です)さん、せっかくこんなに髪が長いんだから、勿体無いよ〜」なんて言われて色々とアドバイスを受けまして、そのままH先生の「手練手管」に巻き込まれるが如く、髪型を練り直すことに…。

とは言ったものの、普段から髪型に芸のない舞姫ですから、なかなか良いアイデアが思い付きません。今朝もシャワーあがりに鏡の前で延々と悪戦苦闘しましたが、舞姫の髪は思うようにまとまりません。うがー!…ところが、苛立ちながら更に奮闘し続けていたところ、片手に持つ愛用の“櫛”が柄の部分から、ぽきっ!と折れてしまいました。

母からきいた話によると、古くからの言い伝えで、櫛が折れるというのは、すごい縁起の悪いことなのだそうです。げっ!…なんだか不吉な予感。そうこうしているうちに、怪しい時間になってきたので、髪型は楽屋入りしてから整えることにして、急いで身支度を整えると、「怪我しないように、気をつけて」という母に見送られて自宅を出掛けました。

で、舞姫の髪型のほうは結局どうなったのかというと、いつもクラシックバレエのレッスンを受ける際にする、髪を後ろで束ねて持ち上げて、ぽちん!とバレッタ(barrette:髪をまとめるための装身具の一種。裏側に髪を挟んで固定するための金具が取り付けられた型ものが一般的)で固定するという、じつに簡単な方式に落ち着きました。まぁ、不器用な舞姫ができることなんぞ、所詮その程度のもんです。

この日の進行は、まず出演者全員参加のフィナーレの稽古が舞台上で行われ、その後ゲネプロ(ゲネラールプローベ“Generalprobe”の略。本番と同じ舞台を使用し、舞台進行・照明・音響など本番と同様にし、出演者も本番と同じ衣装を着用し舞台メイクを施し、客席に観客がいるものと想定し、すべて本番とまったく同じ条件で通し稽古を行うこと)を経て、夜からの本番へと続きます。

楽屋で待機する間、舞姫はチームメイト達と一緒に、“花魁”に変身するためのメイクを顔に施し、ストレッチや振付の確認などをしながら時間を過ごしていたわけですが、本番に向けて気持ちを整えようと思っても、気になるのは今朝折れてしまった櫛のこと。不安な気持ちをこぼすようにH先生に話すと、「そういうことがあったからこそ、怪我しないように事故のないように気をつけよう…という気持ちが働くから、きっと大丈夫だよ」という答えが返ってきまして、このH先生の言葉が精神安定剤となって、舞姫は気を取り直して舞台へと臨んだわけでしたが、またH先生の巧みな「手練手管」に周到に引っ掛かってしまったような気もします…。(^^;)

で、肝心な本番はどーだったかというと…無事に済みましたよ。例によって細かい間違いは所々やらかしましたが(殴)、大きなアクシデントに見舞われることもなく、全般的には終始楽しんで気持ち良く舞台を務めることができました。♪

そうだ、アクシデントという程のことではなかったのですが、そーいえばひとつだけ思い当たることがありました。今回の公演では、本番に備えて衣装をぱりっ!とした状態に仕上げて着ることのできるように、楽屋にアイロン&スプレー糊が用意されたのですが、舞姫はこのアイロンがけの作業中に、不覚にもぢゅ〜っ!と自分の腕を焼いてしまいまして(自爆)、すぐに冷やせば良かったものを、そのときは「たいしたことないや」なんて思って放ったらかしにしてたのですが、初日が無事に済んで帰宅したところ、ちょっと痕になって残ってしまいました。いや、ほんとに小さな痕ですから大丈夫。折れた“櫛”の代償が、この程度の火傷で済んだのなら、まぁ良しとしましょう。


★06年7月6日(金) ちょっと寝不足の劇場入り。(^^;)

本番前夜でございます。きょうは、実際に劇場の舞台を使って、場当たり&稽古が行われました。

きょうから劇場入りということで、舞姫の本番前恒例のレディースシェービングは、昨夜のうちに御用達の理髪店へ、仕事帰りに立ち寄って済ませてきたのですが、やはり自分で剃るよりも理容士さんに剃って頂くほうが、格段に仕上がりが良いですね。今朝、職場へ出勤前にメイクを施した際も、いつもよりもすごく化粧乗りが良いのを、つくづくと感じました。♪

2月の公演(「思い出ドキュメント」は、こちら)のとき同様、ウチのスタジオは今回も、平日である金曜夜からの劇場入りとなったので、衣装や舞台メイク用具など諸々のアイテムを詰めた巨大なバッグを持参して、今朝は職場へと出勤。狭いロッカーに入らないバッグは、例によって事務所の片隅に置かせてもらいました。

ここ最近、ちょっと寝不足な状態が続いていたので、昨夜こそは早く寝ようと思っていたのですが、ふと思い立って(最近この類、多いっすね)洗濯なんぞ始めてしまいまして…いや、まだ埋もれるほど多量に洗濯物を溜め込んでいたわけではなかったのですが、この週末、本番に追われて洗濯する余裕なんかないことを考えると、いまのうちに一度洗濯をしておかないと、公演終了後の週明けに、とんでもない量の洗濯物に溺れる羽目になってしまうので(爆)、これを少しでも軽減するために、昨夜の洗濯を思い立った次第でした。

で、その洗濯の合間を縫って、衣装やメイク用具などの諸々のアイテムを揃えてバッグに詰めるなど、きょうの劇場入りのための準備を進める作業をしていたわけですが、ここであいにく、衣装の自分で手直しした部分に1ヶ所ほつれている箇所を発見してしまいまして…たぶん先達ての総見の際に既にほつれていたんだとは思うのですが、あいにくそのときにはすぐに気づけず、昨夜畳んでバッグに仕舞う直前になって、「あれっ?」と気づいたわけで、洗濯終了後に裁縫箱を出してきて修正作業に取り掛かったところ、寝るのは結局、また夜中になってしまったわけで…。(^^;)

この寝不足の影響で、仕事中に突っ伏してパソコンのディスプレイに頭をごつん!…という、みっともない事態だけは、なんとしても避けようと思い、朝からコーヒー濃い目にして何杯も飲みながら仕事を続けていたところ、ただでさえ普段からトイレの近い舞姫ですから、案の定この日は勤務時間中トイレと自分の席との間を何度も往復する羽目に…。(=_=)

それでも、どうにか仕事を終えて職場を出ると、夜逃げに行くような大荷物を抱えて、そのまま劇場へと直行。スタッフさんに楽屋の場所を尋ねると、ウチのスタジオの楽屋は施設の4階で、しかもエレベーターが無く階段を使わなければならない場所にあって、仕事を終えた直後の疲れた身体で、しかも巨大な荷物を抱えた状態で、ふーふー言いながら、やっと楽屋へ辿り着きました。

きょうの段階では、まだ舞台メイクはナシでも良いとのことだったのですが、一日の仕事で疲れた顔のまま舞台に立つのは少々気がひけたので、まず楽屋に入ると化粧直しから。その後、さてストレッチでも…と思って床に腰を降ろしたのですが、いくらも経たないうちに、ウチのスタジオの稽古が始まる時刻となり、衣装に着替えて、チームメイト達と一緒に楽屋を出て舞台袖へと向かいます。結局あまりストレッチに時間を掛けられませんでしたが、まぁ仕方がありません。

以前、総見の話をした際も少々触れたのですが、今回の作品では舞姫ほか数名が舞台装置を動かす場面がありまして、きょうの稽古はまずこの装置の操作確認から。演出上、極めて重要な役割なので、えらい緊張します(汗)。その後は、場当たりを経て通し稽古へ。

稽古を終えて楽屋へ戻ると、T先生&H先生からの“だめ出し”。やはり舞台上での稽古となると、いつものスタジオでの稽古のときのようにはいかない箇所も多数出てくるものです。あしたのゲネプロ&本番に備え、問題のあった箇所や不安のある箇所などをあげ、みんなで対策を話し合います。

“だめ出し”終了後は、着替えて帰宅の途に。これも、2月の公演のとき同様、きょうから楽屋に荷物を置かせてもらってOKということだったので、衣装や舞台メイク用具などはそのまま楽屋に置いて、財布や携帯電話など必要最低限のものだけ持参して、きょうは帰りました。さすがに、疲れました。あした、いよいよ初日を迎えます。今夜こそは、早く寝ます。みなさん、おやすみなさい。(-_-)zzz



このときの舞台で上演した、映画『さくらん』を題材にした作品は
07年11月に上演のスタジオ発表会でも、再演しましました。♪(「思い出ドキュメント」は、こちら






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