思い出ドキュメント … 当時の「お気楽日記」より転載および加筆修正
塚田ジャズバレエ・ワークスタジオ発表会 『goose bumps - 4』 @2008年11月24日(月・祝)


★08年11月24日(月・祝) みんな一緒だと、元気になれるよ。♪

本番の日の朝を迎えました。きのうのゲネプロで、“禁断の技法”だったヘッドロール(Head Roll:首を振り廻すように回転させる技法)系の技も、抑えが効かずに結局ぶちかましてしまった舞姫でしたが(爆)、まだ舞姫の身体にかけられた“魔法”は解けていないみたいで、故障中の首の右側〜右肩は、悲鳴をあげることはなく、今朝も爽やかに目覚めました。

レギュラークラス4作品に専念した舞姫は、出番の間隔も程良かったため、衣装替えに手間取ることもなく、恵まれた状況で舞台を務めさせて頂けたような気がします。第一部の最後の演目だった某公演の再演作(初演時の模様は、こちら。→思い出ドキュメント『第27回 JAZZ DANCE NOW '08』)では、今回は休憩を挟んで第二部の最初がE先生の作品という舞台進行上、初演時に施した特殊メイクもナシになり(ちなみに昨年の発表会の際、舞姫は第一部と第二部との間のわずかな休憩時間中に、この“特殊メイクから普通の舞台メイクに修正する”というのをやる羽目になりまして、それはもうえらい大変な作業でした…汗)、精神的にも切羽詰った状況に陥ることなく、諸々の作業を進めることができました。

いちど劇場入りすると、前日〜当日にかけて詰め詰め状態のスケジュールに追われ、食事の時間も取れなくなってしまいがちで、横着者の舞姫の場合、疲れてくると“食べる”という行為そのものが億劫になったりするのですが(昨年の発表会で、舞姫がヒットポイント切れを起こした大きな要因のひとつが、たぶんコレです)、今回は首&右肩の負傷で病院から処方されたお薬を服用しなければならなかった都合上、慌ただしい時間を過ごすなかでも、きちんと食事を取るよう心掛けたのが幸いしたのだと思います。バラード作品での出演を辞退したとはいえ、持久力に欠ける舞姫にとって、レギュラー4作品だけでも体力的&精神的にハードだったことは確かですが、昨年みたいに極度な“ガス欠”状態と化すまでには至らずに済みました。

じつは舞姫のほかにも、レギュラー所属の若いチームメイトで、体調を崩していた女の子がひとりいます。以前から足首&腰を傷めていて、病院通いと並行して稽古を続けてきました。主治医の先生からも「あなた、その状態で本気で舞台に立つ気なの?」なんて言われるほど、深刻な症状だったそうですが、それでも休むことなく彼女は熱心に稽古に出てきました。頑張り屋さんです。

本番も目前に迫った時期に、多少は無茶をしてでも、稽古に穴を空けて迷惑を掛けたくなかった気持ちも勿論あったと思いますが、なにより彼女が懸命に稽古を続けてきたのは、稽古場にいることが“楽しい”からだと思います。身体の痛みに表情をゆがませながらも、先生達やチームメイト達と一緒に過ごす彼女は、すごい楽しそうです。きっと彼女は、稽古を楽しむことで、失いかけた“元気”を、みんなからもらっていたのだと思います。

小心者の舞姫も、先達て稽古中の負傷では心細い思いをしました。股関節の持病でリハビリ通院するようになって以降、下半身のガードが固くなったことを、魔物に覚られたのかもしれません。こともあろうにメドゥーサは、舞姫の上半身を狙ってきました。負傷したときの舞姫は、右腕の自由までも損なわれ、「無理しないで休んでて」という先生達の制止を振り切って踊り続けたものの、殆ど身動きが取れませんでした。丹下左膳のようには、いきません。舞姫は、隻腕の騎士には、なれませんでした…。あのとき憶えた、己の身体が崩れていく如くの恐怖感は、たぶん舞姫は生涯忘れることは、ありません。

けど、そんな心細い状況に陥っても、先生達やチームメイト達とスタジオの空気を共有し、一緒に時間を過ごすうちに、失いかけた“元気”を少しずつ取り戻していく自分を感じていました。そう、…一緒に舞台に立つチームメイト達が、自分に“元気”をくれる。みんなと一緒だと、元気になれる…ここは、そういうスタジオです。

チームメイトである彼女は、舞姫の“片割れ”です。「大丈夫?鎮痛剤とかは飲んだの?」楽屋で舞姫が声を掛けると、病院で処方されるアスリート系の内服薬は身体に合わなくて、飲まないのだそうです。まぁ、あの類のお薬は、あくまで症状の“緩和”を目的に処方されるものであって、疾患をダイレクトに治癒する効力を持つものでは、ありません。慢性化する可能性もあり刺激も強いので、常用することは舞姫もあまりお勧めできません。

彼女も、病院で痛み止めの注射を勧められたそうですが、あの類の注射薬は、患部を麻痺させることで苦痛を緩和するものなので、舞台上での演技や表現に、確実に悪影響が出ます。かつて彼女は、注射を打って舞台に立った経験があるそうなのですが、身体に力が入らず、いつも通りの動きが出来なくなってしまい、そのとき以降は病院で勧められても痛み止めの注射は断っているそうです。先達て舞姫も病院で、痛み止めの注射を勧められた際、気が進まなかったのは、彼女から以前この類の話を聞かされていたからです。

幸い、“魔法”が舞台上で解けることはなく、昼の部&夕方の部ともに、舞姫はチームメイト達と一緒に、楽しんで舞台を務めることができました。無論、“魔法”の効力を持続させたのは、先生達やチームメイト達からもらった“元気”にほかなりません。夕方の部フィナーレで、感極まって泣き出してしまった彼女の姿に、ちょっとだけ舞姫も瞳が潤みました。本番中は夢中だったので、それほど舞姫もつらさを感じませんでしたが、無事に終えた瞬間、さすがに疲れもあって首&右肩は少々痛み始めました。けど、なぜか心地良く感じる痛みです。

発表会終了後、スタジオは1週間お休みになるので、ゆっくり休んで、来月から再開されるレッスンに備えたいと思います。次の機会には、どんな舞台が舞姫を待ち受けているだろう?…けど、このチームメイト達と一緒なら、舞姫はどこにだって行けるし、なんだってできるよ。みんなと一緒にいると、元気になれる。きっと次の機会も、わくわくどきどきの素敵な舞台になるよ。♪


★08年11月23日(日) いざ出陣!

本番前日となりました。きょうから舞姫も、チームメイト達と一緒に劇場入りです。本番直前処理を常としてきた「美容室へ行って、髪を切る」「毛染めをする(これは、美容室ではなく自分で染めます)」「床屋さんへ行って、レディースシェービングをする」の3大イベント(?)も用意周到に済ませ、手荒れ症の両手にも、たっぷりハンドクリームを塗って昨夜は就寝。劇場入りに備え、“つかみはOK!”といった感じです。♪

先達て不覚にも直前故障してしまった首の右側〜右肩は、あいにく完全復調には至っていません。下半身だったら、持病のある股関節をはじめ、膝やら太腿やら、これまで何度も傷めているだけに、それとなく自分なりに対処法も心得ているので、ちょっとやそっとのことではうろたえないのですが、上半身の負傷は初体験だったので、さすがに凹みました。けど、理学療法士のO先生がかけてくれた“魔法”のおかげで、今朝の調子は良さそうです。右肩の負担を少しでも軽減するため、衣装やらメイク用具やら諸々のグッズの詰まった巨大バッグは左肩にかけ、気合を入れて、いざ出陣!

劇場に辿り着き、「中学生以上大人女性全員」の“大部屋”楽屋へ向かった舞姫でしたが、まだ鍵がかけられていて、なかに入れる状態ではありません。きょうは慌ただしい一日になりそうだし、早く楽屋入りするに越したことはないと思い、ずいぶん早目に自宅を出掛けてしまった舞姫でしたが、どうやら早く着きすぎてしまったようです。どこかで適当に時間をつぶすにしても、この大荷物でうろうろ歩き廻っていたら、楽屋入りする前に疲れてしまいそうです。さて、困ったゾ…と思った舞姫でしたが、やはり同様に早く到着してしまった朝クラス所属の主婦ダンサー達数名と一緒にお喋りなど楽しむうちに程好く時間が過ぎ、楽屋入りとなりました。

まずは、劇場へ向かう途中のコンビニで買ったサンドイッチなどで食事を済ませ、筋弛緩剤(きんしかんざい:筋肉の緊張を緩和させる薬)や炎症止めなどの錠剤を服用。そうこうするうちに“場当たり”の始まる時刻となり、チームメイト達と一緒に舞台袖へと向かいます。きょうは、この“場当たり”のあとも予定が詰め詰め状態です。あまり時間に余裕もないので、位置関係や移動経路、出捌けに使用する袖幕など、手早く確認を済ませ、次の作品のために素早く舞台を空け渡します。

場当たり終了後は、先達て総見の際に稽古が行われたフィナーレの段取りを再確認。その後はオープニングの稽古へと移ります。昨年、開場〜開演までの時間を利用して、舞台上で“ミニ発表会”的な演出を試みたところ、おかげさまで好評を頂いたので(そのときの話も含め、昨年の発表会の模様は、こちら。→思い出ドキュメント『goose bumps - 3』)、また今年も同様の演出が行われることになりました。昨年、この“ミニ発表会”の際「音が聴こえにくい」と、いまいち不評だった音響機器も、今年はパワーアップさせてリベンジです。

オープニングの稽古が済むと、集合写真の撮影を経て、いよいよゲネプロ(ゲネラールプローベ“Generalprobe”の略。本番と同じ舞台を使用し、舞台進行・照明・音響など本番と同様にし、出演者も本番と同じ衣装を着用し舞台メイクを施し、客席に観客がいる想定のもと、すべて本番とまったく同じ条件で通し稽古を行うこと)へと突入です。ちなみに、ウチのスタジオの発表会では、昼の部or夕方の部いずれにしか出演しないクラスも少々ある関係上、このゲネプロを2回行います。舞姫のように昼&夕方、双方に出演する者にとって、2回できるというのは、確かにとても有り難いことではあるのですが、立て続けに2回ゲネを行えば無論、それだけ気力も体力も消耗します。

今年の発表会では、月水夜のレギュラークラスに専念し、土曜午前のバラードクラスでの出演を辞退した舞姫でしたが、楽屋に設置されるモニターを通して、このバラードクラスのゲネの様子を鑑賞。なかなか素敵な作品です。もしかすると自分も、この作品に出ていたかもしれないことを思うと、複雑な気持ちがよぎりますが、レギュラー4作品だけでも、1回目のゲネを終えた時点で既にへたれこんでいる状態だった舞姫にとっては、これが限界なのかもしれません。(^^;)

同じレギュラー所属の若い学生ダンサー達のなかには、ビギナーやミドルクラスなど、いくつもの作品に掛け持ち出演する強者も数名いましたが、慌ただしく衣装を着替えては舞台へ戻っていく若いチームメイト達の姿を見ていると、頭が下がる思いです。じつは、かつて若い頃の舞姫も、最高で7作品出演という記録を持ちますが、無論これは若気の至りです。いまとなっては、とてもそんな荒業は、できません(泣)。

そんなわけで、ハードなゲネプロもどうにか無事終了。ヘッドロールなど首への負担が大きい“禁断の技法”は結局、気付いたときにはつい勢い良くやってしまってましたが(汗)、幸い“魔法”の効力が持続してくれたみたいで、きょうは首も右肩も壊さずに済みました。あとは、あしたの本番で、可能な限りを尽くして、思いっきり楽しみながら舞台を務めたいと思います。♪





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